私たちインタラクティブグラフィクス研究室は,コンピュータグラフィクス・画像処理技術を核として『新たなコンテンツの創出』に寄与する研究に取り組みます.特に,『創造的な活動の支援』『新たな体験のデザイン』『医療・自然科学・スポーツに関するデジタルアーカイブ』の3件のトピックに注力しています.また,教育機関として,周辺分野を調査し新たな課題を発見できる企画能力,課題の解決法を設計・実装し実験を通して評価できる技術力,技術の詳細を分かりやすく文章化・言語化できる表現能力に重きを置いて,人材育成に努めています。


高速度カメラを用いたスポーツ・楽器演奏の解析



従来,高速度カメラは高価なもので,専門化が特殊な用途に利用することが一般的でした.しかし,ここ最近,240fpsの高速度カメラがスマートフォンに搭載されるなど,安価な高速度カメラの普及が始まっています.本研究室では,高速度カメラが広く普及した世界を想定し,一般ユーザが高速度カメラを手軽に利用できる,カジュアルなユーザ向けアプリケーションの開発を行なっています.特に,現在は,スポーツや楽器演奏に注目し,自身のプレーや演奏を手軽に解析できる手法の研究開発を行なっています.

花・昆虫のデジタルアーカイブ


昆虫・花のデジタル図鑑を実現するため,計測により三次元形状とテクスチャ(表面の色・模様)をデジタルデータとしてアーカイブする手法の研究を進めています.花・昆虫の三次元モデル構築の際に問題になるのは,遮蔽構造です.一般的に,花・昆虫は遮蔽構造を多く持つため,ステレオ視やレンジスキャナでは正確な形状測定が行なえません.そこで本研究室では,X線CT装置を導入し,対象物の三次元CT画像を取得することで遮蔽の強い対象物の正確な三次元形状復元を実現しました.今後の重要な課題として,『より効率的に形状を取得するための画像領域分割法』や,『精密なテクスチャを計測・復元するための画像処理手法』,『モデリング工程の全自動化』などが挙げられ,これらの課題に力を入れて取り組んでいます.

Vertual Reality



動画像処理技術の向上により非常に安定した物体追跡が行なえるようになり,これによりユーザ周囲の空間を正確に認識し,実世界空間に安定してCG映像を重ねることが可能となりました.2016年に販売が開始されたMicrosoft HoloLensなどが良い例です.本研究室では,HoloLensのようなシースルー型のHMDが広く普及した世界を想定し,VR(AR)環境下での新たなコミュニケーションデザインや,実物体の見え方の編集方法に関する研究に取り組んでいます.

医用画像の領域分割


X線CTやMRIにより撮影された医療用画像を領域分割し,関心のある臓器や腫瘍の三次元モデルを構築するための研究開発を行なっています.効率的かつ正確な領域分割ツールを実現し,より正確な診断・手術シミュレーション・教育用の臓器モデルのアーカイブへの応用を目指します.本研究のため,複数の医療機関と協力し,臨床現場の医師らとともに研究開発を行なっています.

アニメーションデザイン


comming soon.